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職業倫理シリーズ NO.11

5.受任者としての信任義務

基準5(1) 会員は、証券分析業務を行うに当たっては、顧客その他信任関係にある者の最善の利益に資することのみに専念しなければならず、 自己および第三者の利益を優先させてはならない。

〔趣旨〕
 本基準は、受任者としての忠実義務について規定しているものである。信頼を受けた会員は、相手の信用、信頼に応え、その者の利益となるように最善を尽くすという高い倫理観が要請される。すなわち、顧客の利益の犠牲において、自己又は第三者の利益を図ることは行ってはならず、忠実に業務を遂行することが求められるのである。

〔留意点〕
 最善の利益:顧客等の利益を犠牲にして自己又は第三者の利益を図ることなく、もっぱら顧客等の利益を追求した場合において最大限実現可能な利益をいう。
自分の利益を図ってはならないことの規定。

〔事例〕
 基準6(2)(3)(4)(5)、基準8(2)(4)に関する違反は全て忠実義務違反である。そのため、これらの違反の場合には必ず基準5(1)もあわせて違反ということを答案に記載する必要がある。事例については各基準を参照のこと。

基準5(2) 会員は、前項の業務を行う場合には、その時々の具体的な状況の下で、専門家として尽すべき注意、技能、配慮および勤勉さをもってその業務を遂行しなければならない。

〔趣旨〕
 基準5(2)は、信託義務の中の注意義務について、規定している。会員は、顧客に対して顧客が期待するサービスを提供できるよう、客観的に経済・金融市場の動向や投資を巡る環境の変化に注意・配慮を払い、適時適切に認識するとともに、職業的専門家としての経験や知識を生かし、調査・分析することが要求される。また、社会が期待する会員の高度な専門的能力を発揮することにより、社会的存在意義を構築するためにも注意義務を払い業務を実施することは、より重要となってくる。この基準は、会員が業務を遂行するにあたら保持しなければならない注意義務について、規定したものである。

〔留意点〕
 その時々の具体的な状況の下:顧客に関する状況、投資対象に関する状況などすべての状況を前提とした場合ということ。問題とされるべき注意義務とは、会員が行った行動が、その時点での状況を前提として、最善の注意義務を尽くしたか否かであり、結果として行動がおかしいから注意義務を怠ったということではないことを意味している。

プルーデント・マン・ルール:信託財産の運用はプルーデント・マン(思慮ある合理的な人間)が自分の財産を運用するように行われるべきであるというルール。

プルーデント・インベスター・ルール:プルーデント・マン・ルールを拡張させた概念であり、受託者が一般的に資産運用業界に受け入れられているポートフォリオ理論に従っていれば適法なものとするルール。

 注意義務を果たした行動であるといえるためにはプルーデント・インベスター・ルールに基づいた行動を行えばよい。

〔事例〕
 基準2総則(1)(2)(3)、基準3(1)イロ(2)、基準4(2)に関する違反は全て注意義務違反である。そのため、これらの違反の場合には必ず基準5(2)もあわせて違反ということを答案に記載する必要がある。事例については各基準を参照のこと。

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